歌曲:《坊っちゃん》
歌手:木村良平 / 夏目漱石
专辑:坊っちゃん
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《坊っちゃん》歌词:
[00:02.67]海王社文庫
[00:04.64]坊っちゃん 夏目漱石
[00:07.61]朗読 木村良平
[00:10.25]...
[00:11.47]教員が控所(ひかえじょ)へ揃(そろ)うには一時間目の喇叭(らっぱ)が鳴らなくてはならぬ。
[00:17.79]大分時間がある。校長は時計を出して見て、追々(おいおい)ゆるりと話すつもりだが、
[00:25.48]まず大体の事を呑(の)み込んでおいてもらおうと云って、それから教育の精神について長いお談義を聞かした。
[00:34.46]おれは無論いい加減に聞いていたが、途中からこれは飛んだ所へ来たと思った。
[00:41.79]校長の云うようにはとても出来ない。
[00:45.35]おれみたような無鉄砲(むてっぽう)なものをつらまえて、
[00:48.37]生徒の模範(もはん)になれの、一校の師表(しひょう)と仰(あお)がれなくてはいかんの、
[00:53.86]学問以外に個人の徳化を及(およ)ぼさなくては教育者になれないの、と無暗に法外な注文をする。
[01:02.80]そんなえらい人が月給四十円で遥々(はるばる)こんな田舎へくるもんか。人間は大概似たもんだ。
[01:12.36]腹が立てば喧嘩(けんか)の一つぐらいは誰でもするだろうと思ってたが、
[01:17.13]この様子じゃめったに口も聞けない、散歩も出来ない。
[01:22.11]そんなむずかしい役なら雇(やと)う前にこれこれだと話すがいい。
[01:27.84]おれは嘘(うそ)をつくのが嫌(きら)いだから、仕方がない、
[01:32.35]だまされて来たのだとあきらめて、思い切りよく、ここで断(こと)わって帰っちまおうと思った。
[01:39.29]宿屋へ五円やったから財布(さいふ)の中には九円なにがししかない。
[01:45.85]九円じゃ東京までは帰れない。茶代なんかやらなければよかった。惜(お)しい事をした。
[01:52.94]しかし九円だって、どうかならない事はない。
[01:57.34]旅費は足りなくっても嘘をつくよりましだと思って、到底(とうてい)あなたのおっしゃる通りにゃ、
[02:04.48]出来ません、この辞令は返しますと云ったら、校長は狸のような眼をぱちつかせておれの顔を見ていた。
[02:12.48]やがて、今のはただ希望である、あなたが希望通り出来ないのはよく知っているから心配しなくってもいいと云いながら笑った。
[02:23.13]そのくらいよく知ってるなら、始めから威嚇(おどさ)さなければいいのに。
[02:28.29]
[02:29.41]そう、こうする内に喇叭が鳴った。教場の方が急にがやがやする。
[02:36.26]もう教員も控所へ揃いましたろうと云うから、校長に尾いて教員控所へはいった。
[02:42.87]広い細長い部屋の周囲に机を並(なら)べてみんな腰(こし)をかけている。
[02:48.84]おれがはいったのを見て、みんな申し合せたようにおれの顔を見た。見世物じゃあるまいし。
[02:57.10]それから申し付けられた通り一人一人(ひとりびとり)の前へ行って辞令を出して挨拶(あいさつ)をした。
[03:05.64]大概(たいがい)は椅子(いす)を離れて腰をかがめるばかりであったが、
[03:09.58]念の入ったのは差し出した辞令を受け取って一応拝見をしてそれを恭(うやうや)しく返却(へんきゃく)した。
[03:16.86]まるで宮芝居の真似(まね)だ。十五人目に体操(たいそう)の教師へと廻って来た時には、
[03:24.94]同じ事を何返もやるので少々じれったくなった。向(むこ)うは一度で済む。
[03:32.12]こっちは同じ所作(しょさ)を十五返繰り返している。少しはひとの了見(りょうけん)も察してみるがいい。
[03:38.60]
[03:40.08]挨拶をしたうちに教頭のなにがしと云うのが居た。これは文学士だそうだ。
[03:47.24]文学士と云えば大学の卒業生だからえらい人なんだろう。妙(みょう)に女のような優しい声を出す人だった。
[03:56.91]もっとも驚いたのはこの暑いのにフランネルの襯衣(しゃつ)を着ている。
[04:02.82]いくらか薄(うす)い地には相違(そうい)なくっても暑いには極ってる。
[04:07.30]文学士だけにご苦労千万な服装(なり)をしたもんだ。しかもそれが赤シャツだから人を馬鹿(ばか)にしている。
[04:15.52]あとから聞いたらこの男は年が年中赤シャツを着るんだそうだ。妙な病気があった者だ。
[04:23.54]当人の説明では赤は身体(からだ)に薬になるから、衛生のためにわざわざ誂(あつ)らえるんだそうだが、入らざる心配だ。
[04:34.11]そんならついでに着物も袴(はかま)も赤にすればいい。
[04:38.82]それから英語の教師に古賀(こが)とか云う大変顔色の悪(わ)るい男が居た。
[04:45.33]大概顔の蒼(あお)い人は瘠(や)せてるもんだがこの男は蒼くふくれている。
[04:52.03]昔(むかし)小学校へ行く時分、浅井(あさい)の民(たみ)さんと云う子が同級生にあったが、この浅井のおやじがやはり、こんな色つやだった。
[05:02.79]浅井は百姓(ひゃくしょう)だから、百姓になるとあんな顔になるかと清に聞いてみたら、そうじゃありません、
[05:10.76]あの人はうらなりの唐茄子(とうなす)ばかり食べるから、蒼くふくれるんですと教えてくれた。
[05:16.81]それ以来蒼くふくれた人を見れば必ずうらなりの唐茄子を食った酬(むく)いだと思う。
[05:24.77]この英語の教師もうらなりばかり食ってるに違(ちが)いない。もっともうらなりとは何の事か今もって知らない。
[05:35.43]清に聞いてみた事はあるが、清は笑って答えなかった。大方清も知らないんだろう。
[05:42.71]それからおれと同じ数学の教師に堀田(ほった)というのが居た。これは逞(たくま)しい毬栗坊主(いがぐりぼうず)で、
[05:51.37]叡山(えいざん)の悪僧(あくそう)と云うべき面構(つらがまえ)である。
[05:54.96]人が叮寧(ていねい)に辞令を見せたら見向きもせず、やあ君が新任の人か、ちと遊びに来給(きたま)えアハハハと云った。何がアハハハだ。
[06:07.47]そんな礼儀(れいぎ)を心得ぬ奴の所へ誰が遊びに行くものか。
[06:11.76]おれはこの時からこの坊主に山嵐(やまあらし)という渾名(あだな)をつけてやった。
[06:18.09]漢学の先生はさすがに堅(かた)いものだ。昨日お着きで、さぞお疲れで、それでもう授業をお始めで、
[06:28.55]大分ご励精(れいせい)で、――とのべつに弁じたのは愛嬌(あいきょう)のあるお爺(じい)さんだ。
[06:35.36]画学の教師は全く芸人風だ。べらべらした透綾(すきや)の羽織を着て、扇子(せんす)をぱちつかせて、
[06:44.26]お国はどちらでげす、え? 東京? そりゃ嬉(うれ)しい、お仲間が出来て……
[06:51.14]私(わたし)もこれで江戸(えど)っ子ですと云った。こんなのが江戸っ子なら江戸には生れたくないもんだと心中に考えた。
[07:00.27]そのほか一人一人についてこんな事を書けばいくらでもある。しかし際限がないからやめる。
[07:09.79]
[07:11.16]挨拶が一通り済んだら、校長が今日はもう引き取ってもいい、もっとも授業上の事は数学の主任と打ち合せをしておいて、
[07:21.18]明後日(あさって)から課業を始めてくれと云った。数学の主任は誰かと聞いてみたら例の山嵐であった。
[07:30.34]忌々(いまいま)しい、こいつの下に働くのかおやおやと失望した。
[07:36.84]山嵐は「おい君どこに宿(とま)ってるか、山城屋か、うん、今に行って相談する」と云い残して白墨(はくぼく)を持って教場へ出て行った。
[07:50.08]主任の癖に向うから来て相談するなんて不見識な男だ。しかし呼び付けるよりは感心だ。
[07:58.91]
[08:00.51]それから学校の門を出て、すぐ宿へ帰ろうと思ったが、帰ったって仕方がないから、少し町を散歩してやろうと思って、
[08:09.23]無暗に足の向く方をあるき散らした。県庁も見た。古い前世紀の建築である。兵営も見た。麻布(あざぶ)の聯隊(れんたい)より立派でない。
[08:22.55]大通りも見た。神楽坂(かぐらざか)を半分に狭くしたぐらいな道幅(みちはば)で町並(まちなみ)はあれより落ちる。
[08:30.77]二十五万石の城下だって高の知れたものだ。こんな所に住んでご城下だなどと威張(いば)ってる人間は可哀想(かわいそう)なものだと考えながらくると、
[08:42.81]いつしか山城屋の前に出た。広いようでも狭いものだ。これで大抵(たいてい)は見尽(みつく)したのだろう。帰って飯でも食おうと門口をはいった。
[08:55.59]帳場に坐(すわ)っていたかみさんが、おれの顔を見ると急に飛び出してきてお帰り……と板の間へ頭をつけた。
[09:04.98]靴(くつ)を脱(ぬ)いで上がると、お座敷(ざしき)があきましたからと下女が二階へ案内をした。
[09:11.38]十五畳(じょう)の表二階で大きな床(とこ)の間(ま)がついている。おれは生れてからまだこんな立派な座敷へはいった事はない。
[09:22.17]この後いつはいれるか分らないから、洋服を脱いで浴衣(ゆかた)一枚になって座敷の真中(まんなか)へ大の字に寝てみた。いい心持ちである。
[09:33.50]
[09:35.50]昼飯を食ってから早速清へ手紙をかいてやった。おれは文章がまずい上に字を知らないから手紙を書くのが大嫌(だいきら)いだ。
[09:46.29]またやる所もない。しかし清は心配しているだろう。難船して死にやしないかなどと思っちゃ困るから、奮発(ふんぱつ)して長いのを書いてやった。
[09:59.37]その文句はこうである。
[10:01.87]「きのう着いた。つまらん所だ。十五畳の座敷に寝ている。宿屋へ茶代を五円やった。かみさんが頭を板の間へすりつけた。夕べは寝られなかった。
[10:17.22]清が笹飴を笹ごと食う夢を見た。来年の夏は帰る。今日学校へ行ってみんなにあだなをつけてやった。
[10:28.59]校長は狸、教頭は赤シャツ、英語の教師はうらなり、数学は山嵐、画学はのだいこ。
[10:38.49]今にいろいろな事を書いてやる。さようなら」
[10:42.76]
[10:44.67]手紙をかいてしまったら、いい心持ちになって眠気(ねむけ)がさしたから、最前のように座敷の真中へのびのびと大の字に寝た。
[10:54.34]今度は夢も何も見ないでぐっすり寝た。この部屋かいと大きな声がするので目が覚めたら、山嵐がはいって来た。
[11:06.00]最前は失敬、君の受持ちは……と人が起き上がるや否や談判を開かれたので大いに狼狽(ろうばい)した。
[11:16.61]受持ちを聞いてみると別段むずかしい事もなさそうだから承知した。このくらいの事なら、明後日は愚(おろか)、明日(あした)から始めろと云ったって驚ろかない。
[11:28.94]授業上の打ち合せが済んだら、君はいつまでこんな宿屋に居るつもりでもあるまい、僕(ぼく)がいい下宿を周旋(しゅうせん)してやるから移りたまえ。
[11:39.06]外のものでは承知しないが僕が話せばすぐ出来る。早い方がいいから、今日見て、あす移って、あさってから学校へ行けば極りがいいと一人で呑み込んでいる。
[11:53.37]なるほど十五畳敷にいつまで居る訳にも行くまい。月給をみんな宿料(しゅくりょう)に払(はら)っても追っつかないかもしれぬ。
[12:02.72]五円の茶代を奮発(ふんぱつ)してすぐ移るのはちと残念だが、どうせ移る者なら、早く引き越(こ)して落ち付く方が便利だから、
[12:12.01]そこのところはよろしく山嵐に頼(たの)む事にした。すると山嵐はともかくもいっしょに来てみろと云うから、行った。
[12:22.83]町はずれの岡の中腹にある家で至極閑静(かんせい)だ。主人は骨董(こっとう)を売買するいか銀と云う男で、
[12:32.33]女房(にょうぼう)は亭主(ていしゅ)よりも四つばかり年嵩(としかさ)の女だ。
[12:36.71]中学校に居た時ウィッチと云う言葉を習った事があるがこの女房はまさにウィッチに似ている。ウィッチだって人の女房だから構わない。
[12:48.44]とうとう明日から引き移る事にした。帰りに山嵐は通町(とおりちょう)で氷水を一杯奢(ぱいおご)った。
[12:57.80]学校で逢った時はやに横風(おうふう)な失敬な奴だと思ったが、こんなにいろいろ世話をしてくれるところを見ると、わるい男でもなさそうだ。
[13:08.89]ただおれと同じようにせっかちで肝癪持(かんしゃくもち)らしい。あとで聞いたらこの男が一番生徒に人望があるのだそうだ。
[13:19.45]
[13:20.30]
[13:20.89]
[13:24.11]いよいよ学校へ出た。初めて教場へはいって高い所へ乗った時は、何だか変だった。講釈をしながら、おれでも先生が勤まるのかと思った。
[13:36.93]生徒はやかましい。時々図抜(ずぬ)けた大きな声で先生と云(い)う。先生には応(こた)えた。
[13:46.54]今まで物理学校で毎日先生先生と呼びつけていたが、先生と呼ぶのと、呼ばれるのは雲泥(うんでい)の差だ。何だか足の裏がむずむずする。
[13:58.71]おれは卑怯(ひきょう)な人間ではない。臆病(おくびょう)な男でもないが、惜(お)しい事に胆力(たんりょく)が欠けている。
[14:07.28]先生と大きな声をされると、腹の減った時に丸の内で午砲(どん)を聞いたような気がする。最初の一時間は何だかいい加減にやってしまった。
[14:19.44]しかし別段困った質問も掛(か)けられずに済んだ。控所(ひかえじょ)へ帰って来たら、山嵐がどうだいと聞いた。
[14:29.99]うんと単簡に返事をしたら山嵐は安心したらしかった。
[14:34.99]
[14:37.36]二時間目に白墨(はくぼく)を持って控所を出た時には何だか敵地へ乗り込(こ)むような気がした。教場へ出ると今度の組は前より大きな奴(やつ)ばかりである。
[14:48.77]おれは江戸(えど)っ子で華奢(きゃしゃ)に小作りに出来ているから、どうも高い所へ上がっても押(お)しが利かない。
[14:56.69]喧嘩(けんか)なら相撲取(すもうとり)とでもやってみせるが、こんな大僧(おおぞう)を四十人も前へ並(なら)べて、
[15:02.72]ただ一枚(まい)の舌をたたいて恐縮(きょうしゅく)させる手際はない。しかしこんな田舎者(いなかもの)に弱身を見せると癖(くせ)になると思ったから、
[15:12.57]なるべく大きな声をして、少々巻き舌で講釈してやった。最初のうちは、生徒も烟(けむ)に捲(ま)かれてぼんやりしていたから、
[15:23.24]それ見ろとますます得意になって、べらんめい調を用いてたら、一番前の列の真中(まんなか)に居た、一番強そうな奴が、いきなり起立して先生と云う。
[15:34.83]そら来たと思いながら、何だと聞いたら、「あまり早くて分からんけれ、もちっと、ゆるゆる遣(や)って、おくれんかな、もし」と云った。
[15:45.27]おくれんかな、もしは生温(なまぬ)るい言葉だ。早過ぎるなら、ゆっくり云ってやるが、おれは江戸っ子だから君等(きみら)の言葉は使えない、
[15:55.69]分(わか)らなければ、分るまで待ってるがいいと答えてやった。この調子で二時間目は思ったより、うまく行った。ただ帰りがけに生徒の一人がちょっとこの問題を解釈をしておくれんかな、
[16:10.48]もし、と出来そうもない幾何(きか)の問題を持って逼(せま)ったには冷汗(ひやあせ)を流した。
[16:16.91]仕方がないから何だか分らない、この次教えてやると急いで引き揚(あ)げたら、生徒がわあと囃(はや)した。
[16:25.61]その中に出来ん出来んと云う声が聞(きこ)える。箆棒(べらぼう)め、先生だって、出来ないのは当り前だ。出来ないのを出来ないと云うのに不思議があるもんか。
[16:38.51]そんなものが出来るくらいなら四十円でこんな田舎へくるもんかと控所へ帰って来た。今度はどうだとまた山嵐が聞いた。
[16:49.23]うんと云ったが、うんだけでは気が済まなかったから、この学校の生徒は分らずやだなと云ってやった。
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[00:02.67]海王社
[00:04.64]少爷 夏目漱石
[00:07.61]朗读 木村良平
[00:10.25]
[00:11.47]教员们要在第一堂课的喇叭声响才会到休息室去。
[00:17.79]还有很多时间。校长掏出表看了看,打算之后再慢慢告诉我细节,
[00:25.48]就先将学校里所有的情况大致讲了一下,还对我大谈一阵教育精神论。
[00:34.46]我马马虎虎地听着,听到一半才知道自己来的是一个多么不得了的地方。
[00:41.79]校长所说的种种,我根本做不到。
[00:45.35]要我这个生性莽撞的人
[00:48.37]成为学生的楷模,成为让人景仰的师表,
[00:53.86]除了学问之外,还须以德化育英才,作一个真正的教育家等等,这些要求实在太高。
[01:02.80]那么伟大的人,怎么可能为区区四十元的月薪,千里迢迢来到这个偏远地区呢?
[01:12.36]人哪,我想,基本上是差不多的,生气起来难免会吵架,打架,
[01:17.13]碰到这时候,既不能开口说话也不能去散步,
[01:22.11]这工作既然这么难,应该在我未来之前先说清楚。
[01:27.84]我一向不爱撒谎,又不知如何是好,
[01:32.35]有被骗来此的感觉,真想死了这条心,现在就去请辞,打道回府。
[01:39.29]可是,转念一想,我给了旅馆五元小费,口袋里只剩下九元。
[01:45.85]只有九元是不够付回东京的旅费的,早知道就不给那五元小费,想想实在可惜。
[01:52.94]虽然只剩九元,也不是没法可想。
[01:57.34]再说,旅费不够,总比说谎好。于是,我告诉校长,自己无法做到校长的要求,
[02:04.48]想将聘书还给他。校长眨一眨狸猫样的大眼望著我,
[02:12.48]笑着说,这只是希望而已,他也了解我不可能全做到,要我不必担心。
[02:23.13]既然你那么了解,一开始就别那样吓唬我。
[02:28.29]
[02:29.41]就在这时,下课喇叭声响起,教室那边,开始喧哗起来。
[02:36.26]教员也大概回到休息室了,于是我随着校长走到教员休息室。
[02:42.87]大家都围坐在那间宽敞而细长的房间内许多并排的桌子四周。
[02:48.84]我们一进去,大家不约而同地望来,我心想:有什么好看,又不是展览品。
[02:57.10]我依校长吩咐,一一出示那张聘书。
[03:05.64]每个人都客气地打躬作揖,更客气的就恭恭敬敬地接过聘书,
[03:09.58]仔细审阅内容后,又毕恭毕敬地还给我。
[03:16.86]像表演一出小戏剧。轮到第十五位,是个体育老师,
[03:24.94]我反复做同样动作,心里已经开始烦了。对方只做一次,
[03:32.12]我已经做了十五次。这位体育老师应该体谅我的。
[03:38.60]
[03:40.08]我招呼过的这些教职员中,有一位像是教务主任,什麽名字我忘了,只知道他是文学士。
[03:47.24]说起文学士因为是大学毕业生所以是很厉害的人吧。奇妙的是是个发出女性一样温柔的声音的人。
[03:56.91]最教我讶异的是,这大热天里,他竟然穿着法兰绒衬衫。
[04:02.82]虽然质地不厚,也够热的。
[04:07.30]不愧为文学士,穿得这么正式而辛苦,而且颜色还是红的,实在是过份
[04:15.52]后来,我听说他长年穿红衬衫,真是的,哪有人会有这种怪癖。
[04:23.54]据他自己说是因健康的关系,为了卫生起见而穿红衬衫的,这真是谬论。
[04:34.11]如果真有效,何不连和服的裙裤也穿红的呢。
[04:38.82]另一位叫古贺的英文老师,脸色十分苍白。
[04:45.33]一般来说,脸色苍白的人大都骨瘦如柴,而这位古贺老师的脸,却有点浮肿。
[04:52.03]使我想起小学时,有位叫浅井阿民的同班同学,他的父亲也是这种气色。
[05:02.79]这位浅井先生是务农的,所以我问阿清,是不是所有的农夫都会变成这种脸色,阿清告诉我不是如此,
[05:10.76]他是专吃长在蔓梢上的南瓜才会变得这样苍白而浮肿。
[05:16.81]从那时候起,我看到脸色苍白的人,都认为是吃了蔓梢末的南瓜所致。
[05:24.77]这位英文老师八成也是这样。至于什么叫长在蔓梢,我现在还不知道。
[05:35.43]我问过阿清,阿清只是笑着,没说什么,大概她也不晓得吧。
[05:42.71]还有一位和我同样教数学的老师掘田,长得很壮,剃着光头,
[05:51.37]有一张看来像睿山恶僧的脸。
[05:54.96]当我将聘书呈在他面前时,他看都不看一眼,只说:“哦,你是新来的啊!到我家来玩嘛,哈哈哈!”什么‘哈哈哈!’嘛。
[06:07.47]谁希罕到这个无礼的家伙家去玩。
[06:11.76]从这时候起,我为这家伙取了个浑名叫豪猪。
[06:18.09]汉文老师很严谨,一副道貌岸然的样子,他很诚恳地问我:“是昨天才到的吧,很疲惫吧?要致力于教学了,
[06:28.55]你很勤勉啊——“他流畅地说着,是个和蔼可亲的老爷爷。
[06:35.36]再来,就是一副艺术家模样的美术老师,他身穿薄而透明,皱绢布制的和服外套,摇著扇子问我:
[06:44.26]“你故乡在哪儿?” 我说:“东京。” “哦,那好,我这下有伴了。
[06:51.14]别看我这样,我也是江户人哪。”他说。我心想,像他这种人也是江户人的话,我宁愿不是江户人。
[07:00.27]如果其他每一位都要一一详述就没完没了了,只好到此为止。
[07:09.79]
[07:11.16]向所有的教师招呼过后,校长吩咐我可以回去休息了,后天开始上课,要我在上课之前,与数学主任商谈一下。
[07:21.18]我问他,哪位是数学主任,他告诉我就是那位我暗称他为“豪猪”的人。
[07:30.34]想到要在那可恶的家伙底下做事,就很失望。
[07:36.84]豪猪告诉我:“你住哪里?山城屋吗?我会去找你商量。”说罢,就拿着粉笔走到教室去。
[07:50.08]他身为主任,竟主动说要来找我商量,真没见识。不过,总比要我去找他好。
[07:58.91]
[08:00.51]离开学校,本想回旅馆,想想,回那儿也没什么意思,于是就决定到街上逛逛,散起步来。
[08:09.23]到了县政府,是幢旧世纪建筑,也看到军营,这军营还没有麻布的联队营房气派。
[08:22.55]马路的宽度,大约只有神乐坂的街道一半宽,街上的景观也远比神乐坂差。
[08:30.77]虽然这是二十万石城堡下的市区,看来却也不怎么样。
[08:42.81]我边走边想,不知不觉已来到山城屋门前。原以为这地方很大,没想到这么小,大部份地方都逛过了,该吃饭了,于是,我就走进屋里。
[08:55.59]坐在柜台的老板娘看到我,立刻过来,伏在铺著木板的地上向我磕头,说:“您回来啦?”
[09:04.98]我在脱鞋时,女服务生过来告诉我说房间已经空出来了,
[09:11.38]就带我上二楼一个十五叠榻榻米大、面向旅馆门口,有很大壁龛的房里,我这辈子没进过这么豪华的房间。
[09:22.17]于是,我立刻脱去西装,换上简便的和服,在床中央躺成大字形,觉得很舒服。
[09:33.50]
[09:35.50]午饭后,我就开始写信给阿清,因为自己文笔不好,又不识多少大字,所以最恨写信。
[09:46.29]也没什麽写信的对象。不过阿清一定担心我的船是否遇难,是否一切平安等等,所以我破例,慷慨地写了封长信给她。
[09:59.37]内容是这样的:
[10:01.87]“我昨天安然抵达这个无聊之地,此刻正下榻在一个十五叠榻榻米大的房间,昨天给旅馆五元小费,老板娘就在木板地上向我磕头。
[10:17.22]我昨晚睡不著,梦见你将竹叶包的麦芽糖连竹叶都吞下。明年夏天我会回去。今天到学校和同事见面。
[10:28.59]校长像狸猫,教务主任是赤衣狂,英文老师是营养欠佳的南瓜,数学老师如豪猪,美术老师像小丑。
[10:38.49]今天就此为止,以后我还会向你报告许多,再见。”
[10:42.76]
[10:44.67]写完信,心里很是舒畅,就又如方才一样,在床上躺成大字形睡觉。
[10:54.34]这次睡得很熟,没有做梦。突然听到有人问:“是这个房间吗?”我醒来,原来是豪猪来访。
[11:06.00]他一进门,就说:“对不起,刚才怠慢了,你要负责的是……。”我才起床,他就这么直接了当地谈判开来,我有些手足无措。
[11:16.61]他要我负责的事,听来不太难,我便一口答应下来。这些事,别说是后天,就是明天要我开始做也没问题。
[11:28.94]谈妥教学事宜后,他问我:“你不会想一直住这里吧?我给你介绍个不错的出租房子,搬过去好了。如果别人,对方不一定答应,但是,我跟他们说,他们一定能让你马上住进去。
[11:39.06]越快越好,今天看,明天搬,后天到学校上课,正好。”他这样迳自决定了。
[11:53.37]不错,我是不能一直住在这个十五叠榻榻米的大房里,否则我全月份薪水也许还不够付旅馆费呢。
[12:02.72]想到给了五元的小费,却要马上搬离这儿,觉得有些遗憾。但是,若迟早要搬,早搬早安定,也方便一些。
[12:12.01]当下就拜托豪猪了,豪猪要我跟他一起去看房子。
[12:22.83]那是郊外丘陵山腰上一栋静谧的房子,房东名叫银,做古董生意的,
[12:32.33]房东太太是比房东大四岁的年长女人。
[12:36.71]中学时,念过一字叫“WITCH”(女巫),这位房东太太看来就像个“WITCH”,不过这个“WITCH”也是普通“人”的太太,是无所谓的。
[12:48.44]所以我决定明天搬过去。豪猪在通町请我喝了一杯冰水。
[12:57.80]第一次在学校看到这家伙,觉得他很傲慢无礼,后来,看他各方面这么照顾我,才晓得他是个很不错的人。
[13:08.89]只是他和我一样性急又容易发脾气。后来听说他最受学生欢迎。
[13:19.45]
[13:20.30]
[13:20.89]
[13:24.11]我终于到学校授课了,当我第一次步上教室里高高的讲台上时,心里有种奇怪的感受,对自己居然有一天当起老师来,觉得不可思议。
[13:36.93]学生很吵,经常高声喊“老师”,我对“老师”这叫声一时无法习惯。
[13:46.54]从前在物理学校时,成天老师长老师短地喊,不觉得怎样,但是,喊别人老师和被人喊老师,是有天壤之别的。被喊老师,总觉得脚底发痒。
[13:58.71]我既不卑鄙,也不致于胆小,但是胆子还是不够大,
[14:07.28]每当被人叫“老师”,都觉得像肚子正饿时,由碗内传出午时报时的炮声一样。第一节课,我马马虎虎地教了。
[14:19.44]学生没问什么特别的问题,就这么结束。豪猪问我:“情况怎麽样?”
[14:29.99]我回答说:“嗯,简单。”豪猪像是放下一颗心。
[14:34.99]
[14:37.36]第二节,我拿著粉笔,由休息室往教室去时,就像即将上敌方战场似的。这班同学普遍比上一班高大。
[14:48.77]我这个江户人,身材纤细瘦小,即使在高高的讲台上,也觉得份量不够。
[14:56.69]平常,要是打架的话,即使对方是相扑高手,我也敢打给你看,可是,眼前是一群四十人之多的大孩子,
[15:02.72]就凭我一张嘴,如何唬得住他们。不过,如果让这群乡下孩子看出我的惶恐心态,后果会不堪设想。
[15:12.57]因此,我尽量提高嗓门,以江户人的语调,卷舌而快速叽哩呱啦地教学。一开始,学生们被我弄得莫名其妙,
[15:23.24]我十分得意,越说越轻快。这时,坐在最前排中央,那位看来最强壮的学生站起来说:“老师!”。
[15:34.83]我心想:来了,便问:“什么事?”,他说:“老师,您说得太快了,我听不懂,能不能慢一点呢?”
[15:45.27]这学生说话时,那种乡下腔一点都不带劲。“如果你们觉得太快的话,那我只好说慢一点,但是,我是江户人,无法以你们的腔调说话,
[15:55.69]如果听不懂,那就慢慢适应吧!”我回答说。第二节也比想象中顺利地结束。就在回休息室途中,有个学生说有问题请教我,
[16:10.48]他提出一个我可能解不出的几何题,我急得冷汗直流。
[16:16.91]实在没办法,我只好告诉他说,我也搞不清楚,下次才教他,之后我赶紧回休息室去,那群学生哗然地揶揄着。
[16:25.61]有人叫着:“老师不会,连老师都不会。”混蛋,老师不会,那是当然的,我说不会有什么了不起。
[16:38.51]那种问题,我会做的话,何必为了四十元一个月的薪水,到这个鬼乡下来啊。我心头不悦地回到休息室。豪猪又问我情况如何。
[16:49.23]我回答:“嗯。”!不过,只回答“嗯”实在不足以表明我的感受,于是接着说:“这学校的学生实在太不懂事了。”